本当のイースターの日から、丸々1日遅れの掲載となりました。毎度のことながら、申し訳ありません。
若葉が芽吹き、きれいな黄緑色の葉っぱをまとっています。震災に見舞われた農家の方は、ほんらいならば種まきを始める希望にあふれた時期なのにとおっしゃっていました。本当の春を取り戻せることを信じて・・・・。
今日は、キリスト教の祝日、イースター(復活祭*十字架にかけられたキリストの復活を祝う日)です。
このイースターの頃になると、水仙の花を町でよくみかけるようになります。ただこの時期の水仙は自然に咲いたものではなくて、花屋さんで売られているものです。そう、雪もとけて大地の色がみえてきたといっても、春はまだ遠い。そんななか子供たちがつくったイースターのお飾り(猫柳の枝にカラフルな羽根や卵をつけたもの)と水仙は春のわくわく感をいち早く伝えてくれているように思いました。
そうそうイースターのお飾りのなかで私には当初「ハテナ?」と思われていたものがありました。それは、「草」なのです。友達がTiimariティーマリ(文具・インテリアの飾りなどを安価で販売しているチェーン店)で草の種を買ってきてくれました。その種をお皿に水をはったものに蒔いておくだけで、草はぐんぐん生長しイースターには立派なミニチュアの芝生畑(!)ができあがっていました。私には、なぜ芝生を育てなければいけないのかさっぱり理由がわかりませんでした。たしかに4月というのにちっとも景色が冬と変わらないなかで、お皿の上だけでも草が青々と茂っていくことに小さな喜びも感じましたが。ある日、友達がそのお皿で育った芝生に、黄色い小さな「ひよこ」を模したものをチョンチョンと置いていきました。緑と黄色の配色がなかなかきれいでした。のちに、ひよこはイースターを象徴する命の輝きと知りました。そのひよこを際だたせるためにも、芝生が必要だったのかもしれません。
イースターの日に春の遠いフィンランドでは、春を積極的にひっぱって来るようだと感じました。
イースターのたべもの
イースターのフィンランドの食べ物のひとつに、マンミがあります(スウェーデンにもあるとのことです)。マンミは、いっけん黒くねっとりとしているため、私にはあんこに似ているように思いました。作り方は、ライ麦と大麦をパウダー状にしたものに水を加えよく練り、オーブンで焼き上げたものを3~4日冷所にて寝かせます。そのまま食べてもけっこういけますが、現在では器にもったマンミにお砂糖やクリームをかけていただきます。
私も最初はあんこに食感が似ているためか、はまりました。が、食べ過ぎたあとで舌が「これはあんこではない」と悟ったためか、その後はあまり食べなくなりました。他の外国人には、マンミはどうやらあまり進んで食べたいものではないようでしたが、フィンランド人にはけっこう美味しいもののようです。スーパーにいけば、年中マンミが売られていることがその証明のような気がします。
(永井涼子)
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