商品情報
村山亜土 作
柚木沙弥郎 絵
A4版・44頁
文化出版局
この絵本のもとになっている原画は、2005年に描かれました。村山亜土が、1957年に舞踏劇のために書き下ろした台本をもとに当初13編の水彩画を描き、渋谷のギャラリーTOMでの「柚木沙弥郎2005」展で初めてお披露目されました。その後、2012年4月、神奈川県立近代美術館 鎌倉別館で開催された「柚木沙弥郎展 村山亜土作『夜の絵』とともに」で、久々に展示され、現在は、神奈川県立近代美術館蔵となっています。
古来から、人ならぬ身のものが、恩返しに・・などのため、多くは美女の姿になって、人のもとにやってくる話は、多くあります。その中でも亜土さんの「雉女房」は、とてもドラマチックなお話になっていると感じました。柚木は、そのお話のそれぞれの情景を水彩絵の具の透明感のある鮮やかな色彩で表現しました。
どれも、本当に劇的で美しい絵だと思います。(表紙の地味さに騙されないように)
長らく、なぜ、本にならないのかと思っていましたが、2012年11月に、さらに3編の絵を加えて、漸く、絵本に刊行されました。柚木の卒寿記念とも重なり、いつでもこれらの絵がみられるようになったことを喜んでおります。