商品情報
わのフィンランド > 本 Book > 絵本 > Kristiina Louhi
絵:Kristiina Louhi
文:Hannu Makela
198×265mm 32頁
TAMMI刊
ある朝ハンナが目を覚ますと、ねずみ色の見なれないかたちをしたぼうしがあります。「どこから来たの?」とハンナがたずねると、「もちろん、ぼうしのあるところからだよ」とぼうしはまじめに答えます。ハンナは少しほほえみましたが、どういうことかわかりません。「どうして?」とハンナはさらにたずねます。「ぼくたちには楽しいことがあるからだよ。きみにも ぼくにもね。」しかしハンナは、ちっとも楽しくありません。ハンナの家は別の家族に売られて、飼い猫はどこかへつれて行かれてしまうのです。けれども幸いにしてハンナにはぼうしがあります。ぼうしをかぶっていると、気分がよくなります。ぼうしは守ってくれます。鼻歌を歌い、ときには猫のようにのどをならします。心配事は何でも話せます。そして家がかわってもぼうしが売られることはありません。すこしずつ、ハンナは新しい家にはほかにも良いことがあると気づきます。ハンナの部屋の窓からは、月や星々が見えます、そして言うまでもなく、ハンナにはお母さん、お父さん、それにレトゥやアンニがいます。そして新しい家にも幸せが訪れ、同時に新しい家族の一員として小さい黒猫がやってきます。 (金勝渓子)