Christel Rönns
クリステル・ロンス
Christel Rönns
1960年、ヘルシンキ生まれ。ヘルシンキ在住。丸っこく、ちょこんとでっぱったお鼻の顔が特徴的な絵を書く彼女は、1989年から本のイラストを手がけるようになりました。もともとは教科書などの挿絵が主な活躍の場でしたが、1995年以降絵本も手がけるようになりました。
初めて手がけた絵本は、元々マルクス・マヤルオマ(Markus Majaluoma“Isä lähdetään saareen !” 「父さん、島へでかけようよ!」他シリーズと、“Heinähattu ja Vilttitossu”邦訳「麦わら帽子のヘイナとフェルト靴のトッス」シリーズのイラストレーターとして有名)が手がけていた作品で、マヤルオマのイラストの特徴を引き継いでおり、下絵のラインを残し、水彩を使い、登場人物の目は、小さく奥目になっていました。
2000年にフィンランディア・ジュニア文学賞の候補にもなった作品“Taljantti, lempeä jättiläinen”でようやくロンズ自身の個性のあるイラストを描くようになっています。その特徴は、最近の作品でもはっきりと見受けられます。
技法としての最大の特徴は木版画でイラストのラインを描いていること。そして、そのラインの使い方が細やかで、また、登場人物たちの表情や動きを生き生きとさせていることにあるでしょう。
(上山 美保子)
Christel Rönnsの作品