商品情報
絵/編:Pirkko-Liisa Surojegin
174×242mm 140頁
2000年
OTAVA刊
愚か村の住人はとても素朴でやさしい人々です。そして何よりその愚かさは世界を明るくしてくれます。愚か村の住人は丸太で家を建てました。喜び合いながら家へ入ると何かが足りません。「真っ暗だな。でもこう暗くちゃ何が欠けているの解らないなー。」と、村人の一人が言いました。しばらく考えあぐねていると「光だ!」ということに気が付きました。そこで村人達は麻袋を持ってきて、家の暗やみを集めて外に捨てて 外から光を家の中に持って来ることにしました。ところがいつまでたっても家の中は明るくならず・・・。 それに見かねた隣村の男が壁に小さな穴を開けてくれました。愚か村の村人はとても喜び、またもっと明るくしたいと思いました。穴を大きくしていくと壁がなくなってしまいました。それでも、光はまだ足らないと思いもう一方の壁もくりぬいてしまいました。まだ足らないもっと光を入れようと、3枚目の壁に向かったその瞬間すごい音をたてて家は崩れてしまいました。村人たちは「ちと、これは光がありすぎるべ」と思いました。 フィンランドで昔から語り継がれてきた「愚か村」46話が集められ、ユニークな挿絵がついています。(永井涼子)