商品情報
わのフィンランド > 本 Book > 絵本 > Taruliisa Warsta
絵/文:Taruliisa Warsta
200×266mm 32頁
2003年 TAMMI刊
お城のお姫さまネッリ・ネイリッカと、王さまの笛吹きの息子ヨーナスは、ぴったり同じ日に生まれました。お城の庭でりんごの実を食べていたかささぎは、元気な産声にびっくりして、森へ飛び去っていきます。かささぎのふんに入っていたたねは、やがて森の中で芽を出し、りんごの若木が育ち始めます。 なんでも買ってもらえる贅沢な暮らしに満たされず、「ぜったいに飽きないもの」をほしがるお姫さまと、森の中の小屋に住んで、りんごの木を大切に育てている、やさしい少年。ふたりがりんごの木の下で出会うとき、物語が始まります。 お姫さまは言います。「この世にたったひとつしかなくて、毎日わたしを必要としてくれる、そういうものがほしいのよ」 でもそれは、押しつけられて得るものでも、力ずくで手に入るものでもありません。では、どうしたら? タルリーサ・ヴァルスタの絵本の魅力は、気が遠くなるほど手間のかかるシルクスクリーンの技法による、素晴らしい挿し絵です。どのページのイラストも、けして見飽きることはなく、本を開くたびに新しい発見があるでしょう。小さな宝石のような輝きを放つ、いつまでもそばに置いておきたくなる1冊です。古市真由美)