商品情報
絵/文:Oiva Toikka
184×303mm 42頁
2008年
WSOY刊
オイヴァ・トイッカ(オイバ・トイッカ)といえば、美しいフォルムのガラスの鳥、イッタラ社の「バード」シリーズのデザイナーとしてその名を思い浮かべる方が多いでしょう。本書は、「バード」のトイッカが絵・文ともに手がけた、ユニークな絵本です。あの繊細なガラスデザインを生みだすアーティストが、いったいどんな絵を描くのか、ぜひ本を手に取ってごらんください。ほとばしる色彩と伸びやかな線、大胆であり、同時に端整でもある、魅力的な絵の世界が広がっています。添えられた文はすべて、韻を踏み、言葉遊びを用いた詩の形。世界中に熱狂的なファンを持つ巨匠の、もうひとつの顔が堪能できる、アーティスティックな一冊です。
なお、「ロバの橋」とは、口調や文章の運びがぎこちないさま、話題から話題への移動が滑らかでない様子を表現するたとえです。もとは幾何学の世界で「二等辺三角形の2つの底角は等しい」ことの証明にかかわりのある言葉だとか(ラテン語で「ロバの橋」は pons asinorum)。この絵本でも、中表紙は目がくらくらするような幾何学模様に埋め尽くされ、そこにやはり「幾何学模様」で彩られたロバが描かれています。
(古市真由美)